目次
犬は被毛に覆われており、汚れやケガから皮膚を守ることができます。
一方で、被毛の下にある皮膚は約0.1mm以下の厚さしかなくとても繊細です。
ご自宅でシャンプーする際には、愛犬の皮膚にストレスを与えないために気をつけたいポイントがあります。
この記事では
・どれくらいの頻度で入れればよいか
・どんな手順でシャンプーするのか
・愛犬を洗う際に気を付けるポイント
・愛犬をシャンプーしやすいお風呂場にするポイント
など、
「愛犬をご自宅でシャンプーする方法」について詳しく解説いたします。
愛犬をシャンプーする頻度は?
人間は毎日お風呂に入りますが、犬は毎日お風呂に入る必要はありません。
しかし定期的にシャンプーをしないと、体臭を強く感じたり皮膚疾患トラブルの原因になったりすることがあります。
月に1~2回程度で愛犬をシャンプーしてあげることが望ましいです。
犬種によって毛量や毛質の差が大きく、お散歩やお出かけの頻度などのライフスタイルによっても回数が変わってきます。
脂っぽくなりやすい子、乾燥してフケが目立ちやすい子など、愛犬の体質によっても皮膚の状態はさまざまです。
皮膚の状態によっては、獣医師によってシャンプーの指導が行われる場合もあります。
愛犬それぞれに合わせてシャンプーの頻度を調節してあげるとよいでしょう。
愛犬をシャンプーする手順
1. シャンプーの前にブラッシングをする
シャンプーを始める前にブラッシングをしてあげましょう。簡単に汚れや抜け毛を落とすことができ、毛の絡まりを解いておくことでスムーズにシャンプーすることができます。
2. しっかり身体を濡らす
犬の皮膚は人間よりも薄く繊細です。
シャンプーするときのお湯の温度は36℃程度、人間が「ちょっとぬるいな」と感じる程度の温度がよいでしょう。
シャワーを使い、愛犬が驚かないようにゆっくりと身体を濡らしてあげましょう。
犬の被毛は水をよく弾きます。上毛と下毛の二層の皮毛構造になっている「ダブルコート」である場合は特にしっかり濡らすのに時間がかかるかもしれません。
被毛も、被毛の下の皮膚も、しっかり濡らしてあげることがポイントとなります。
シャワーヘッドを愛犬の体に密着させると、水の出る音や水が当たる刺激を感じにくくなります。
お尻の方からシャワーを当て始めてあげると愛犬が驚きにくくなるでしょう。
顔にシャワーが当たると嫌がる子が多いため、どうしても嫌がる子の場合はガーゼを用いて顔を濡らしてあげる程度でも大丈夫です。パグやフレンチブルドックなど顔のシワが多い犬種は、シワの間の汚れも除去してあげましょう。
3. シャンプーをしっかり泡立てる
愛犬をシャンプーするときの最も重要なポイントは「泡で洗うこと」です。
シャンプー液そのままより泡にすることでクッション性が生まれ、皮膚や被毛の擦れを軽減でき愛犬のお肌に優しくシャンプーすることができます。
また、泡にすることで汚れを吸着する効果が高まります。できるだけ濃密な泡を作って洗ってあげましょう。
シャンプーを泡立て用のアイテムやスポンジ等でしっかり泡立て、その泡を全身にまとわせるようなイメージで洗っていきましょう。
犬用シャンプー剤には希釈するタイプもあります。希釈するタイプである場合はきちんと薄めて使いましょう。
5. やさしくもみ洗いする
愛犬を洗う際には、指の腹を使って優しく洗います。
表面の被毛だけでなく、皮膚も優しくもみ洗いするようにシャンプーしていきましょう。
汚れがひどい場合は一度流し、もう一度シャンプーを泡立てて同様に泡洗浄するとよいでしょう。
愛犬を洗う際には、目や耳にシャンプーが入らないように注意してあげましょう。
6. しっかりすすぐ
シャンプー剤が身体に残らないようにしっかりとすすぐことも重要なポイントです。
シャンプーが残っていると皮膚トラブルの原因になる恐れがあります。シャンプーが残りやすいお腹や脇の下、足の裏もチェックしながら、すみずみまで丹念に洗い流しましょう。
シャワーの音を怖がるワンちゃんの場合は、すすぎの際にペット用のバスタブや愛犬のサイズに見合った桶などで湯舟に入れてお湯をかけてあげるというのもよいですね。
7. コンディショナー
長毛犬の場合は犬用のコンディショナーを使うと毛のもつれを予防できます。
被毛全体に馴染ませたら少し時間をおいて、しっかりとすすぎ落します。
8. しっかり乾かす
すすぎ後、乾いたタオルで身体の水分をあらかじめ拭き取ります。
ドライヤーを使う際は、愛犬の身体から30~40センチほど離したところから風を当てましょう。お尻の方から頭の方へと順に乾かしてあげるとよいでしょう。
スリッカーブラシ等を使いながらブローすると乾きやすいです。ブラシで毛を逆立てるようにすると、地肌に近いところを乾かしやすいです。
乾いたかな?と思ってドライヤーを止めても、まだじんわりと濡れていることがよくあります。水分が残っていると皮膚が蒸れたり、ほこりや汚れがたまったりして皮膚トラブルにつながる恐れがあります。
冬場は身体が濡れていると寒さを感じやすくなりますので、しっかりと乾かしてあげましょう。
犬のお風呂場のポイント
愛犬をお風呂場で洗う場合に気をつけておきたいポイントを解説いたします。
浴室
玄関からスムーズに浴室まで導けるような動線にすると快適です。
「抱っこ」ができない大きなわんちゃんは特に、お散歩やおでかけ帰りに室内を通らずシャワーへ直行できるようにするのがおすすめです。
また、シャワーヘッドで水の操作ができるタイプにするとシャンプー時に便利です。
特に小型犬の場合、浴槽のふたを頑丈なものにして愛犬を上に乗せてシャンプーができるようにすると、愛犬のシャンプー時に飼い主さんが腰を痛めにくくなるでしょう。
さらに、浴室にもリードフックがあると愛犬がお風呂場から逃走してしまうことを防げます。
洗面室
小型犬であれば、愛犬のシャンプーも想定された洗面台を選ぶと便利ですね。
▼下ののページでは、愛犬のシャンプーも想定されて作られている洗面化粧台『ボニート』についてご紹介しています♪
▶︎愛犬専用の洗面化粧台をご存知ですか??
ペットのシャンプーを想定した洗面台ではなくても、
・洗面ボウルの幅や深さは愛犬の体型に合ったものを選ぶ
・愛犬の足が滑りにくいよう底がフラットなものを選ぶ
・排水口に抜け毛が詰まりにくい工夫をする
などによって、愛犬のシャンプーに活用できます。
抜け毛や水の飛び散りなどを考慮し、掃除がしやすいような建材や空間にするのが理想的です。
まとめ
犬は人間と違う部分も多いので、シャンプーする際に気をつけたいポイントがたくさんあります。
愛犬をシャンプーする際には、泡で丁寧に洗い、しっかり泡をすすぎ、しっかり乾燥させてあげるようにしましょう。
シャンプーに苦手意識を持つわんちゃんも多いですが、できるだけスムーズに行ってあげたり、おやつタイムを挟んでみたり、愛犬をびっくりさせないよう穏やかに行ってあげると、愛犬の苦手意識を軽減できるかもしれません。
毎日お風呂に入らなくてもよい犬たちですが、定期的なシャンプーは健やかなお肌のために重要なケアのひとつです。トリミングサロンでプロにお任せする方が確実ではありますが、皆さんもぜひご自宅で愛犬のシャンプーにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。
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この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
勝部 千尋
「書く・聴く・伝える」
執筆&犬猫お悩み相談『毛玉生活』運営
ライター/犬猫相談員
経歴
静岡県沼津市出身/京都芸術大学卒
大学卒業後、オーストラリアにワーキングホリデーと...
エリア:東京都
愛犬家住宅コーディネーター