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愛犬の鳴き声や吠える声は、時に飼い主さんや周囲の方々にとって大きな悩みとなりますよね。
トラブルにつながることを防ぐためにも、騒音対策として防音ケージを検討している飼い主さんも多いのではないでしょうか。
防音ケージは、都会の喧騒や家庭内の騒音から、愛犬を守ることでも注目されています。
この記事では、防音ケージを使用する際のメリットや注意点、おすすめの防音ケージについてご紹介します。
また、防音ケージ以外の騒音対策も合わせて紹介していますので、愛犬との穏やかな日々を送るためにも、ぜひ参考にしてください。
犬の防音ケージとは?
犬の防音ケージとは、外部の騒音や愛犬の鳴き声を軽減するために設計された特別なケージです。
内部には吸音材などが使用されており、壁面が音を吸収しやすい構造になっているタイプも販売されています。
外部の騒音が内部に入りにくくなるため、愛犬がストレスを感じにくい静かな環境を提供できます。
また、鳴いたり吠えたりした時の声が外に漏れにくく、ご近所への迷惑防止にも有効です。
特に、花火や雷などの大きな音に敏感な犬や、集合住宅での騒音問題を抱えている飼い主さんにとって、防音ケージは有効なアイテムです。
一般的なケージは柵状で天井はありませんが、防音ケージには壁と天井があることが特徴です。
密閉性が高いため通気性や夏場の室温上昇が気になるところですが、多くの防音ケージには「換気システム」が搭載されており、熱がこもらないように工夫されています。
ただし、ケージ内が完全に無音になるわけではないので、使用する際には注意しましょう。
防音シートや防音カバーも効果的
犬の防音ケージは、愛犬の鳴き声や活動音を軽減するのに大変有効ですが、その大きさや金額を考慮すると、設置が難しい飼い主さんも少なくないでしょう。
そこで、防音シートやカバーを利用する方法もおすすめです。
ご自宅のケージに取り付けるだけで、音を吸収し外への漏れを減らす効果が期待できます。
また、取り付けや取り外しが簡単で、場所を取らずに収納できる点も魅力です。
防音ケージを購入する場合、その相場は数万円から数十万円と価格が高い傾向にありますが、防音シートや防音カバーであれば、数千円程度で購入できるものも多く販売されています。
ただし、専用ケージに比べると完全な防音効果は劣る可能性がありますし、ケージの形状によってはフィットしない場合もあるため、選ぶ際にはサイズや素材をしっかりと確認することが大切です。
防音ケージのメリット
防音ケージを使用することで、愛犬にとっても飼い主さんにとってもメリットがあります。
ここでは、防音ケージの主なメリットを3つご紹介します。
愛犬の鳴き声や吠えによる近隣住民への騒音対策になる
愛犬が吠えることは自然な行動ですが、近隣住民にとっては騒音問題となり得ます。
そこで、防音ケージを使用することで、愛犬の鳴き声や吠える声が外部に漏れるのを大幅に軽減できます。
特にマンションでの生活において有効で、飼い主さんと愛犬、そして周囲の住民との良好な関係を保つための効果的な手段となるでしょう。
防音ケージは、愛犬が感情を表現する自由を奪わずに、周囲への配慮を可能にするため、飼い主さんにとっても安心の選択肢となるでしょう。
外部からの騒音を軽減し愛犬のストレスを軽減する
外部の騒音は、愛犬のストレスの原因となります。
例えば、交通音や工事の騒音、通行人の足音、他の犬の鳴き声などは、聴覚が敏感な犬にとっては大きなストレスとなり得るでしょう。
また、雷や花火による大きな音は、愛犬に強い恐怖心を与えることもあります。
以下の記事では、愛犬が雷を怖がる理由や対処法について詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。
犬は人間よりも雷が苦手?怖がる理由や対処法、飼い主さんのNG行動について解説
防音ケージを使用することで、これらの外部騒音を効果的に遮断し、愛犬のストレスを軽減することが期待できます。
ストレスが軽減されることで、愛犬の健康維持にもつながり、より快適な生活環境を提供してあげられるでしょう。
物音に敏感な犬でも静かな環境で休める
犬は野生の時代から、些細な物音にも敏感に反応する生き物です。
そのため、日常生活の中でちょっとした音にも反応し、十分な休息を取ることが難しいことがあります。
防音ケージは、そんな物音に敏感な愛犬にとって、静かな環境を提供し、安心して眠れる場所を作り出します。
人間よりもはるかに優れた聴覚を持つ犬にとって、防音ケージは快適な休息のための必需品と言えるでしょう。
防音ケージを使用する際の注意点
防音ケージを使用する際は、いくつか注意すべき点があります。
特に、購入前には以下の点について事前に検討しましょう。
価格が高い
防音ケージは、愛犬の鳴き声や外部の騒音を軽減するためのアイテムですが、その特性上、価格が高めに設定されていることが多いです。
そのため、購入を検討する際には、愛犬が新しい環境を受け入れるかどうかを見極めることも必要です。
犬は習慣の生き物であり、新しい場所に慣れるまでに時間がかかることもありますし、中には防音ケージを快適と感じない子もいます。
高価な投資をする前に、愛犬の性格や習慣を考慮し、可能であれば試用する機会を設けると良いでしょう。
愛犬が環境に慣れて不要となる可能性がある
子犬の頃は、新しい環境や音に敏感で、鳴いたり吠えたりすることが多いものです。
しかし、成長と共に環境に慣れ、防音ケージが不要になる可能性もあります。
特に、飼い主さんとのコミュニケーションやトレーニングを通じて、落ち着いた行動を身につけることができれば、防音ケージに頼る必要がなくなるかもしれません。
そのため、子犬の時期に防音ケージを導入する際は、将来的に必要なくなることも視野に入れ、その時の対応策を考えておくことが大切です。
処分する際にも一苦労
防音ケージは、使い終わった後の処分にも注意が必要です。
防音材は産業廃棄物に該当し、木の部分は大型可燃ごみや粗大ごみとして扱われるため、自治体のルールに従って適切に分別し、処分する必要があります。
これは手間と時間、場合によっては費用がかかる作業です。
処分をスムーズに行うためには、購入時点で処分方法を確認しておく、使用しなくなったら早めに処分する計画を立てるなど、前もって準備をしておくことが望ましいです。
また、リサイクルやリユース、レンタルの利用も検討すると良いでしょう。
おすすめのペット用防音室・防音ケージ
ここからは、おすすめのペット用防音室と防音ケージをご紹介します。
騒音対策や愛犬が落ち着ける空間づくりの参考にしてください。
KAWAI「ワンだぁルーム」
「KAWAI ワンだぁルーム」 は、ピアノでお馴染みの河合楽器グループの一員である「カワイ音響システム」が展開する、愛犬専用の居住空間です。
独立二重構造が採用され、95dBの鳴き声も40dBにまで軽減するほど、高い遮音性能を誇ります。
(犬の鳴き声は約100dBと言われ、救急車のサイレンと同じくらいの大きさです。)
温度上昇を防止する独自の「換気システム」が搭載され、室内の空気を効率よく換気してくれます。
鼻先で気流を感じるため、暑さに弱い愛犬でも室内で快適に過ごすことができそうです。
また、室内には酸化チタンコーティングが施され、ニオイや有害物質を吸着し分解してくれるため、衛生的にも安心です。
テクニカル・サウンド「ペット用防音室」
「テクニカル・サウンド ペット用防音室」は、防音室・音響工事専門の設計施工会社「テクニカル・サウンド」が手がける、組み立て式のペット用防音室です。
「ペット用」と謳われているものの、中身は本格的な防音音響室です。
通常、ペット用の防音室は「防音のみ」を重視し、中に入れられたペットの居住性はあまり考えず、「吸音」もおろそかになりがちです。
しかし、ペットが鳴くのには理由があり「外に鳴き声が漏れなければいい」というものではありません。
テクニカル・サウンドのペット用防音室は、適度に鳴き声を吸音し、中で過ごすペットの居住性を重視した設計がなされています。
防音犬小屋レンタくん
「防音犬小屋レンタくん」は、ペット用防音ケージのレンタル専門店で、月額3,980円(税込み4,378円)から利用できます。
期間の縛りもなく不要になれば返却できるため、ペット用防音室の金額の高さにデメリットを感じている方でも利用しやすいでしょう。
ペットの安全を確保したうえで、あえて防音効果の低い加工や細かい作業が省かれているため、低価格でのレンタルが実現されています。
防音効果は、約100dbの鳴き声が約70dbに軽減される程度で、本格的なペット用防音室と比較するとやや防音性能は低めであると言えるかもしれません。
それでも、「隣の部屋で吠えている」といった感覚に近く、部屋が一つ増えたぐらいの防音効果を得られます。
ペット用品のレンタルに抵抗があるという方でも、動物病院でも使用されている微酸性次亜塩素酸水で衛生管理も徹底されているため、安心して利用できそうです。
防音ケージ以外におすすめな防音対策
「防音ケージやペット用防音室を購入するのは難しい」という飼い主さんも少なくないかもしれません。
防音ケージ以外にも、愛犬の防音対策に有効な方法がいくつかあります。
ここでは、防音アイテムや建材、DIYで対策する方法についてご紹介します。
防音カーテンなどのアイテムを活用する
愛犬の快適な生活空間を提供するためのアイテムとして、防音カーテンがおすすめです。
特殊な素材で作られているカーテンで、外からの騒音を大幅に軽減してくれます。
また、窓に貼るタイプの遮音シートも透明で目立たず、簡単に取り付けられるため、日常生活においてもストレスなく使用できるでしょう。
これらのアイテムは、愛犬が騒音に敏感な場合や、夜間に吠えることが多い場合に効果を発揮し、飼い主さんと愛犬双方にとって快適な環境を作り出します。
以下の記事では、防音カーテンについて詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。
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壁・扉・窓に防音対策を施す
壁や扉、窓に防音対策を施すことで、愛犬の騒音問題に効果的に対応できます。
市販されている防音効果のある建材を活用することで、部屋全体を快適な防音空間に変えることが可能です。
たとえば、壁には防音壁紙や防音パネルを取り付けることで、外部の騒音を軽減し、扉には防音ドアを設置することで、部屋と部屋の間の音漏れを防ぎます。
窓には二重窓を設置することで、外部の騒音だけでなく、愛犬の吠える声が外に漏れるのを防ぐことが期待できます。
以下の記事では、防音できる建材やアイテムについて詳しく紹介していますので、合わせて参考にしてください。
また、ペットの鳴き声や外からの音を遮音・防音してくれる住宅用塗料を使用する方法も有効です。
騒音対策の他にも愛犬や飼い主さんにとって嬉しいポイントがたくさんあるので、気になる方はぜひチェックしてみてください。
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ケージ周りをDIYで防音する
愛犬のケージ周りをDIYで防音する方法は、手軽にできる上にコストパフォーマンスにも優れています。
たとえば、ケージの壁面に吸音材を取り付けることで、愛犬の吠える声を効果的に吸収でき、飼い主さんの生活空間への影響も減らせるでしょう。
また、市販されている防音パネルをケージの外側に設置することで、さらに音の拡散を抑えることが可能です。
これらのアイテムはホームセンターなどで手に入りやすく、愛犬のストレスを軽減しながら、飼い主さん自身も静かな環境を手に入れられます。
愛犬と飼い主さんが静かで安心できる暮らしを
愛犬の鳴き声に悩む飼い主さんにとって、防音ケージは有効な対策です。
防音ケージは、愛犬の吠える声や外部の騒音を軽減し、穏やかな環境を提供します。
使用するメリットは多く、特に集合住宅での生活において、周囲への配慮としても有効です。
また、防音ケージ以外にもカーテンなどのアイテムや建材、ケージの周りをDIYで対策する方法もあります。
愛犬も飼い主さんも快適に過ごせるよう、適切な防音対策を行い、共に幸せな時間を過ごすための一歩としましょう。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
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