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猫がソファで爪とぎをする理由とは?防止策とおすすめグッズをご紹介

目次

    せっかく選んだおしゃれなソファも、猫にとってはただの爪とぎ器かもしれません。愛猫から爪とぎの標的にされたソファは、あっという間にボロボロになってしまうでしょう。

    そもそも猫は、狩りを行う肉食動物です。爪のメンテナンスが欠かせません。大切なソファで爪とぎをされないためには、猫の習性を理解して対策する必要があります。

    この記事では、猫の爪とぎからソファを守る方法やおすすめグッズを紹介します。猫も人も快適に過ごせる空間作りに、ぜひお役立てください。

    猫が爪とぎをする5つの理由

    猫にとって爪とぎは、健康に生きるために必要不可欠な行動です。だからといって、ソファなどの大切な家具を傷つけられては困ってしまいますね。

    室内で人と猫が快適に暮らすためには、猫が爪とぎをする理由を知り、適切に爪とぎさせることが大切です。ここでは、猫が爪とぎをする5つの理由を解説します。

    爪のメンテナンスをするため

    猫は狩りをする肉食動物なので、常に爪を鋭くしておく習性があります。爪とぎの理由の1つは、爪のメンテナンスです。

    猫の爪は鞘(さや)を重ねた層状になっています。爪とぎによって古い爪が剥がれると、新しい爪が現れます。床に落ちている鞘のような爪を見たことがある飼い主さんも多いでしょう。

    飼い主さんや同居猫がケガをしないためには、爪切りも必要です。爪切りには、とがった先端を切る役割があります。猫の爪切りが苦手な人におすすめの爪とぎ器はこちらです。

    また、老猫はあまり爪とぎをしなくなりますが、伸びっぱなしの太い爪は肉球に刺さってしまいます。特に、狼爪(ろうそう)と呼ばれる親指に相当する部位が巻き爪になりやすいので、こまめに切ってあげましょう。

    ストレス発散や気分転換をするため

    猫は爪とぎをすることで、ストレス発散や気分転換をします。慣れない来客があった時や叱られた時などに行い、イライラした気持ちを和らげています。

    また、遊んでいる時におもちゃを捕まえ損ねると、爪とぎをして気分転換をすることもあります。同居猫とのケンカの後に爪とぎをしているのは、興奮を抑えるためです。

    引っ越しや同居猫の増加などの環境の変化があった場合、猫は強いストレスを感じます。ストレスを溜めると粗相をしたり攻撃的になったりするので、邪魔されずに思う存分バリバリと爪とぎできる場所を用意してあげましょう。

    マーキングをするため

    猫の肉球には「臭腺」があり、猫特有の匂いを出しています。猫は爪とぎをすることで縄張りにマーキングをし、安心感を得ています。

    ソファだけでなく、愛猫から足(長ズボンやロングスカート)で爪とぎをされて困っている飼い主さんもいらっしゃるでしょう。家猫にとっては飼い主さんも縄張りの1つなので、匂いをつけることで「これはワタシの縄張りだ!」と主張しているのです。

    また、同居猫が増えてテリトリーが侵害されたと感じた先住猫は、爪とぎの回数や場所を増やすことがあります。爪とぎしても良い場所を多めに用意して、それぞれの縄張りを確保できるように配慮しましょう。

    ストレッチをするため

    猫は、爪とぎをしながらストレッチをします。寝起きの猫はグイ〜っと身体を伸ばしますが、爪とぎ器で背伸びをする様子もよく見られます。

    猫が身体を十分に伸ばせて、グラつかない縦型の爪とぎ器がおすすめです。より高い位置で爪とぎができれば、大きな猫であるというアピールもできて満足度が高くなるでしょう。

    ソファで爪とぎをされて困っている場合は、目覚めたばかりの猫を爪とぎ器に連れて行くと良いです。猫は習慣を大切にするので、一度気に入ってくれれば、ソファでなく爪とぎ器を使うようになります。

    飼い主の関心をひくため

    飼い主さんに構ってほしい時に爪とぎをする猫もいます。ガリガリと音を立てて爪とぎをすると、飼い主さんが視線を向けてくれることを理解しているようです。

    爪とぎをしながら飼い主さんを見つめる時は、「こっちを見て!」「一緒に遊ぼう」と猫が誘っています。おもちゃでたくさん遊んであげましょう。猫が関心をひきたい時に無視してばかりいると、いたずらをするようになります。

    ソファで爪とぎしてはいけないことを理解した上で、いたずらをして気をひく場合もあります。爪とぎをしても良い場所に連れて行き、うまく爪とぎをしたら褒めてあげると習慣化されるでしょう。

    猫がソファで爪とぎをする3つの理由

    ソファは猫が爪とぎしやすい条件が揃っています。そのため、適切な爪とぎ場所を用意してあげないと、ソファでの爪とぎをやめさせることは難しいでしょう。

     

    ソファでの爪とぎを防止するには、その理由を知る必要があります。ここでは、猫がソファで爪とぎをする理由を3つ解説します。

    安定しているため

    ソファは安定感があり、猫が力強く爪をといでもグラグラしません。猫にとってソファは、壁や柱と同じ役目を果たしています。

    ソファは、ある程度の背の高さと体重をかけても動かない重さを兼ね備えています。特に、背もたれや側面に布が張られているソファは標的にされやすいでしょう。

    布もすぐには剥がれないため、猫が全身を使って爪とぎをするのに最適です。ソファに負けないほど魅力的な爪とぎ器を用意しない限り、ソファでの爪とぎをやめさせることはできません。

    素材が柔らかいため

    猫は、段ボール・麻ヒモ・麻布・カーペット・木材などの爪が引っかかる素材を好んで爪とぎをします。木材や布のソファは柔らかくて爪が引っかかりやすいので、猫にとっては恰好の爪とぎスポットです。

     

    背もたれやひじ掛けでバリバリと爪とぎをされると、ソファはすぐにボロボロになってしまいます。一度気に入られると、ソファでの爪とぎが習慣化されてしまうでしょう。

     

    布張りでも、ツルツルした堅めの素材であれば爪が引っかかりにくいので、猫の標的にされにくくなります。カバーをかけてソファを保護するのがもっとも簡単な方法です。

    目立つ場所にあるため

    部屋の目立つところにあり、猫の通り道に置いてあるソファは爪とぎをされやすいです。猫は匂いをつけてテリトリーを主張する習性があり、通り道の角ごとに爪とぎをする猫もいます。

     

    猫は、移動する途中で家具などに身体を擦りつけたり、爪とぎをしたりしてマーキングをします。ソファも縄張りの一角にあるため、マーキングの対象となりがちです。

     

    また、家族がくつろぐ場所であることも、ソファで爪とぎをする原因の1つです。留守番をして寂しい時などには、大好きな飼い主さんの匂いがするソファで爪とぎをして安心感を得ます。

     

    飼い主さんがソファに座っている時に爪とぎをして、関心をひこうとする猫もいます。遊んでほしいとアピールしているので、構ってあげましょう。

    ソファでの猫の爪とぎを防止する5つの方法

    猫にとって爪とぎは、生きるために欠かせない行動の1つです。人の都合でやめさせることはできません。

     

    しかし、猫の習性をうまく利用すれば、適切な場所で爪とぎをさせることができます。ここでは、ソファでの爪とぎを防止する方法を5つ紹介します。

    好みの爪とぎ器を用意する

    猫の生活空間に爪とぎ器を設置しているにもかかわらず、ソファで爪とぎをする場合、愛猫にとって気に入らない理由があるはずです。爪とぎグッズや場所の見直しをしてみましょう。

    爪とぎ器の素材を見直す

    段ボール・麻ヒモ・麻布・カーペット・木材など、さまざまな素材の爪とぎグッズが販売されています。好みの素材は猫によって違うので、爪とぎをしたがる素材を見つけることが大切です。

     

    まずは、段ボール製の爪とぎ器を試してみましょう。段ボールを好む猫は多いですが、カスが出るのがデメリットとなります。カスが出にくいおすすめの段ボール製爪とぎ器はこちらです。

     

    爪とぎ器をDIYするなら、周囲に壁がない独立柱やキャットタワーの柱部分に麻ヒモを巻き付けるのもおすすめです。

    爪とぎ器の設置場所を見直す

    爪とぎ器は、猫の目線に入りにくかったり、好きではない場所に置いてあったりすると使ってくれません。猫がよく通るルートを観察して、適切な場所に設置しましょう。
     

    猫の爪とぎには複数の理由があり、目的に合わせて「爪とぎをしたくなる場所」があります。リビングは猫と飼い主さんがよく過ごす場所なので、爪とぎ器を最低1つは設置しましょう。
     

    また、爪とぎ器の好みの向きを知ることも大切です。ソファの背もたれで爪とぎしてしまう猫には平面タイプを、側面で立ち上がって爪とぎする猫には垂直面タイプを用意してみましょう。

    ストレスを軽減する

    留守番が多かったり、気の合わない同居猫がいたりすると、猫はストレスを感じます。爪とぎにはストレス発散の効果がありますが、ソファで爪とぎをされると困ってしまうでしょう。

    飼い主さんの匂いがついたソファで爪とぎをすると安心感が得られるので、標的にされやすくなります。たくさん遊んであげたり、静かに落ち着ける寝床を用意してあげたりして、ストレスを軽減させましょう。

    引っ越しや近所の工事などで強いストレスを感じている場合には、リラックス効果があるホルモン製剤「フェリウェイ」を利用するのもおすすめです。動物病院やネットショップで簡単に購入することができます。

    ストレス発散のための爪とぎができないと、体調を崩すこともあります。愛猫が爪とぎを思う存分できる場所を用意してあげましょう。

    頻繁に爪を切る

    猫が爪とぎをする目的は、爪を短くするためではなく、鋭くとがらせるためです。猫は狩りをする肉食動物なので、常に爪のメンテナンスを行う習性があります。

    頻繁に爪切りをすると、爪が短くキープされて爪とぎの回数が減ります。もしもソファで爪とぎをしても、ダメージが小さくなるでしょう。

    爪切りの頻度は、月に1回(老猫は2回)が目安です。出血するほど短く切りすぎないように注意しましょう。

    猫の爪には神経と血管が通っています。ピンク色に透けて見える場所は切らないように気をつけてください。切るのは、先端だけです。

    カバーで対策をする

    猫の爪とぎから大切なソファを守るために最も簡単な方法は、ソファカバーをかけることです。さまざまな色や素材のソファカバーが販売されているので、インテリアに合ったものを選びましょう。

     

    すでに爪とぎされてダメージを受けたソファも、カバーをかければ傷を隠すことができます。猫はよく吐く動物ですが、もしもソファで嘔吐した場合にも、カバーなら簡単に洗濯できて便利です。

     

    また、ソファーは数万円以上しますが、ソファカバーであれは数千円でも購入できます。比較的安価なので、猫に爪とぎされて買い替える時もストレスが少ないでしょう。

     

    おすすめのソファカバーは以下で紹介しています。

    スプレーで対策をする

    猫は視力があまりよくないので、コミュニケーションツールとして匂いを利用しています。猫の嗅覚は大変優れており、人間の数万倍〜数十万倍ほどです。

     

    そのため、ソファに猫が嫌がる匂いのスプレーを吹きかけることで、ソファでの爪とぎを防止できます。市販の爪とぎ防止スプレーには、かんきつ類や木酢などが使用されています。

     

    自宅にある歯磨き粉やワサビをソファに塗ることによって、猫を遠ざけることも可能です。しかし、あまりにも不快な匂いをつけるとストレスを感じるため、注意してください。

     

    猫が舐めても害のないおすすめのスプレーはこちらです。ソファでの爪とぎだけでなく、粗相の防止にも効果があります。

    注意やしつけをする

    猫がソファで爪とぎをしたら、すぐに叱ったり霧吹きで水をかけたりしましょう。時間を空けずに、その場で注意することが重要です。

     

    猫を叱る際には、大きな声で怒鳴ったり叩いたりしてはいけません。飼い主さんを警戒し、ストレスを感じてしまうからです。

    ソファで爪とぎをした時には、すぐに爪とぎ器の場所へ移動させ、適切に爪とぎができたら褒めましょう。猫はしつけができないと言われますが、叱られていることや褒められていることは理解できます。

    猫は、快適な行動や嬉しかった記憶をもとに習慣化します。ダメなことをしたら叱り、良いことができたら褒めるしつけを繰り返しましょう。

    猫の爪とぎからソファを守るおすすめグッズ

    悪気なくガリガリと爪とぎをする猫からソファを守るためには、カバーで保護したり、爪とぎ自体をやめさせる必要があります。ここでは、猫の爪とぎでソファを傷つけたくない人におすすめのグッズを紹介します。

    爪とぎされても大丈夫なカバー

    ソファは大きくて安定感があるので、猫の爪とぎには最適です。そのため、しつけをしても爪とぎをやめてくれないかもしれません。

     

    そんな時には、爪とぎされてもソファ本体が傷つくのを防げるカバーを活用しましょう。

    ソファを覆うタイプ

    ソファ全体を覆うカバーをかぶせれば、背もたれや側面で爪とぎをされてもソファ本体にはダメージがありません。

     

    伸縮性があり、どんなタイプのソファにも対応するカバーはこちらです。カラーバリエーションも豊富で、お部屋のインテリアに合わせて選ぶことができます。

     

    また、ゆったりとしたシンプルなデザインのソファカバーも装着しやすいです。撥水加工が施されているカバーなら、粗相や嘔吐をされても掃除しやすいでしょう。

     

    汚れたり破れたりしても、気軽に買い替えしやすいマルチカバーはこちらです。

    爪とぎを兼ねるタイプ

    ソファでの爪とぎを完全にやめさせるのが難しい場合、ソファの一部を爪とぎ器として利用するという手もあります。爪とぎ器を用意する手間がなく、ソファ本体が傷つかないので一石二鳥です。

     

    サイザル麻で作られている爪とぎ兼用カバーは非常に丈夫で、猫が力強く爪とぎをしても破れません。ソファ側面を保護するのにおすすめのカバーはこちらです。

     

    マット状のカバーであれば、ソファの背もたれに簡単にかぶせることができます。裏に滑り止めがついているので、猫が上に乗って爪とぎをしてもずれることはありません。

     

    爪とぎを不可能にするグッズ

    ソファでの爪とぎをやめさせたい場合、猫が爪とぎできない素材を活用しましょう。ソファでの爪とぎを不可能にするグッズを紹介します。

    爪とぎ防止シート

    ツルツルのビニール製シートをソファに貼りつけることで、猫の爪とぎを防止できます。爪とぎ防止シートは、裏紙を剥がすだけで簡単にくっつきます。ソファの大きさに合わせてカットすることも可能です。

    専用のピンも付属しているため、しっかりとソファに固定することができます。また、爪とぎ防止シートは透明なので、目立ちません。ソファ以外の家具や壁紙の保護にもおすすめです。

    爪とぎ防止テープ

    透明の保護テープをソファに貼りつけることで、猫の爪とぎを防止できます。爪とぎ防止シートよりも幅が狭く、さまざまな場所に利用しやすいです。

     

    爪とぎ防止テープは厚手なため、猫が爪を立ててもソファに傷がつきません。また、舐めても無害な素材なので安心です。

     

    革製のソファはもちろん、布や木にも貼りつけることができます。ツルツルのテープは、汚れても塗れたタオルで拭き取るだけできれいになるので便利です。

    まとめ:爪とぎの場所を用意すれば人も猫も快適!

    猫にとって爪とぎは、生きるために欠かせない習性です。マーキングやストレス発散の目的があり、人の都合でやめさせることはできません。

    安定感があり爪が引っかかりやすいソファは、猫にとって最高の爪とぎスポットです。しかし、猫に爪とぎをされると、ソファはすぐにボロボロになってしまいます。

    ソファを簡単に買い替えることは難しいので、比較的安価な布カバーや爪とぎ防止シートで保護するのがおすすめです。

    ソファで爪とぎをさせない場合は、猫が安心して暮らせるように、適切な爪とぎ器を必ず用意してあげましょう。

    この記事を書いたペットとの暮らしの専門家

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