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「猫がなかなか爪を切らせてくれない……」と悩んでいる飼い主さんは多いのではないでしょうか?
筆者もそんな悩める飼い主のひとり。
SNSやテレビなどで大人しく抱っこされて静かに爪を切られている猫をみると、思いっきり爪切りを嫌がっている我が家の猫との違いにびっくりさせられます……。
そこで今回は、猫の爪切りに頭を抱えている飼い主さんに向けて、猫の爪切りが少しでもラクになるアイデアとグッズをご紹介します。
猫の爪切りが必要な理由
「爪とぎをしているから、猫に爪切りは必要ないのでは?」
いえいえ、爪とぎと爪切りは役割が異なります。
「爪とぎ」は、多層構造である猫の爪の外側の古い角質をはがし、鋭くとがった新しい爪を出す行為です。
対して「爪切り」は、先端のとがった部分を切り落として安全に生活するためのケア。
特に室内で生活する猫にとっては必要なことなのです。
猫のケガ予防
爪が伸びたままだと、カーテンやカーペット、ソファなどの布製品に引っかかりやすくなります。
猫は無理やり腕や脚を引っ張って取ろうとするので、根元から爪が割れて出血してしまう恐れがあり大変危険です。
猫同士のじゃれ合いやケンカの際にも、爪が伸びたままだとお互いを傷つけてケガをさせてしまいます。
さらに伸ばしっぱなしの爪は巻き爪になり、肉球に刺さってしまうこともあるため、こまめなケアが大切です。
飼い主のケガ予防
人間が猫に引っかかれると、ケガはもちろん「猫ひっかき病」などの感染症にかかるリスクがあります。
「猫ひっかき病」とは、引っかかれた傷口から細菌が入り、リンパ節が腫れてしまう病気です。痛みを伴い、発熱、頭痛、倦怠感などの症状があります。
▶出典:環境省 人と動物の共通感染症に関するガイドライン
特に爪を出し入れする筋肉が未発達な子猫は、爪がしまえず出しっぱなしになっていることが多いため、飼い主は引っかかれやすい運命にあります……。
子猫はとても活発で飼い主の膝の上などでじゃれつくことも多いため、余計そう感じるのかもしれません。
筆者も、猫たちが小さかった頃は膝や腕をしょっちゅう引っかかれ、傷だらけでミミズ腫れになることも日常茶飯事でした……。
爪をちゃんと切って、飼い主のケガを防止しましょう。
爪切りがうまくいく3つの作戦
猫の爪切りでぜひ試してほしいアイデアを3つご紹介します。
1.目隠し・首根っこ作戦
タオルで目を隠しながら切る
猫は目隠しをされるとおとなしくなり、あまり暴れることなく爪を切らせてくれます。
筆者宅でもこの方法で爪を切るとき、1人は目隠し係、もう1人は爪切り係で分担して、大人2人がかりで爪を切っています。
もし1人で爪を切る際には、猫用のマスクがおすすめです。
画像引用:猫用品の通販nekozuki(ねこずき)
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猫の首をつまみながら切る
これも大人2人がかりの作業になりますが、猫の首根っこつかみながら爪切りをする作戦です。
母猫が子猫の首を咥えて移動している姿を見たことがあるのではないでしょうか。
交尾の際にもオス猫がメス猫の首をかんでおとなしくさせますが、猫は本能的に首の後ろをつかまれると静かになる習性があります。
その習性を利用し、首の後ろをつかんでおとなしくなっている隙を狙い、爪を切ります。
【注意】あまり強い力でつかまないようにしてあげましょう。
2.おやつ作戦
ちゅ~るなどのおやつを食べさせながら切る
筆者宅でよく採用するのが、おやつ(主にちゅ~る)をあげて夢中になっている隙に爪を切る方法です。
これも2人がかりの作戦ですが、上記の「目隠し・首根っこ作戦」でも激しい抵抗を見せる我が家の愛猫、女の子の小町の爪を切る時に有効な手段です。
普段ほとんどおやつをあげないからか、ここぞとばかりに夢中になってくれるので爪切りもはかどります。
その時便利なのが、ペースト状のおやつをこぼさずにあげられる専用スプーンです。
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3.リラックス作戦
ひざの上などで眠っているときがチャンス
猫が心底くつろいでいる時を狙って爪を切る作戦です。
夢うつつのまどろみの最中であれば、比較的激しい抵抗を受けずに爪を切ることができます。
しかし欲張って全部の爪を切ろうとすると、だんだん眠気から覚めて逃げてしまいますので、様子を見ながら少しずつ切るようにしましょう。
猫の爪を切るときの大事な5つの心得
1.普段からスキンシップをとり、手足を触られることに慣れさせておく
爪切りうんぬんの前に、そもそも手足に触られること自体を嫌がる猫もいます。
筆者宅の猫の場合ですが、特に利き手や利き足に触られるのを避ける傾向があります。
(オス猫は左手、メス猫は右手が利き手であることが多いです)
利き手(足)ではない方に比べると輪をかけて敏感なので、爪切りには苦労しています。
対策としては、普段から猫とスキンシップをとり、意識して肉球や手・足先に触れることが大切です。
できれば子猫のうちから慣れさせておきたいですね。
2.いつでも切れるようにポケットに爪切りを忍ばせておく
猫が思いがけずリラックスしていたり、膝の上でよく眠っていたり、
「爪切りができるチャンス!」
というときに限って、爪切りが近くにない……なんていうことはありませんか?
「そろそろ猫の爪切りの時期だな」というときには、いつ爪切りチャンスが来ても対応できるように、爪切りはポケットに忍ばせておきましょう。
3.一気に全部切ろうとしない
爪切りが苦手な猫を、少しの時間でもおとなしくさせておくのは至難のわざ。
1回の爪切りで1〜2本切ることができれば上々です。
猫の様子をみながら、毎日少しずつ切っていきましょう。
4.深爪しないように注意
猫の爪の根元には、ピンク色の「クイック」と呼ばれる部分があります。
神経や血管が通っているため、爪切りの際にはこの部分を避けて先端をカットします。
猫の品種によっては爪が黒く、この「クイック」が見えづらいこともあるので、あまり深く切りすぎないように特に注意しましょう。
(筆者は何度か失敗してしまったことがあり、猫には本当に申し訳なかったです……)
5.声かけを忘れずに
爪切りのときには黙々と切るのではなく、声をかけて少しでも猫を安心させてあげましょう。
「大丈夫だよ~」
「ちょっと爪切らせてね~」
「すぐ終わるからね~」
など、猫に「怖くないよ」と伝えながら切ると、少しだけ穏やかに切らせてくれる気がします。(筆者個人の感想です)
爪切りおすすめグッズ
猫の爪切りの成功の秘訣は、短時間で素早く行うこと。
切るときにモタモタしてしまうと、猫は嫌がって逃げてしまいます。
スパっと爪を切れるグッズを用意しましょう。
・ハサミタイプ
・ギロチンタイプ
・ピコックタイプ
・電動タイプ
の4種類をご紹介します。
ハサミタイプ
画像引用:ペットの道具屋さん
▶ペットの道具屋さん | ストレスなくスパッと切れる猫用爪切り 日本製
コンパクトなので小回りが利き、使い勝手が良いです。
特に猫壱ブランドは切れ味が良いのでストレスなく爪を切ることができます。
ギロチンタイプ
画像引用:廣田工具製作所
▶廣田工具製作所 ペット用つめきり [ZAN] ギロチンタイプ M サイズ
均等に力がかかるので、切れ味が良いのが特長。
硬い爪でもスパッと切れるため、爪も割れにくいです。
飼い主の利き手にかかわらず使用できるので、左利きの方でも安心してお使いいただけます。
だた、小さく丸い穴に爪を入れるのに少々コツが必要です。
ピコックタイプ
画像引用:廣田工具製作所
巻き爪になったり、分厚くなったシニア猫の爪もカットしやすい爪切りです。
切れ味抜群で爪がつぶれにくく、静音性が高いため猫が寝ている間に切っても気づかれにくいでしょう。
電動タイプ
画像引用:Casifor
▶Casifor 犬 猫用 爪切り ペット用 電動爪やすり ネイルケア
爪切りに慣れている猫には、電動爪やすりがおすすめです。
使用時にコツがいりますが、爪が飛び散らずキレイな仕上がり。
やすりで少しずつ削っていくため、深爪の心配も少ないのが嬉しいポイントです。
人間用の爪切りでもOK
大人しい猫であったり、飼い主が慣れていたりする場合は、人間用の爪切りでも十分対応可能です。
爪がつぶれて割れないように注意しましょう。
どうしても嫌がる場合は動物病院で切ってもらおう
あれこれ工夫して手を尽くしても、どうしても猫が爪を切らせてくれない場合もありますよね。
そんな時は、プロである獣医師さんにお任せしちゃいましょう。
爪切りの金額
病院により金額はまちまちですが、おおよそ500円〜1,000円ほどが相場です。
初めて行く病院の場合は追加で初診料が必要だったり、爪の状態によって金額が変わったりするところもあるので、事前に動物病院に問い合わせて確認しておきましょう。
まとめ:爪切りで猫も飼い主も快適な暮らしを
猫にとって大切なケアの一つである爪切り。
苦手な猫が多いので飼い主としては苦労もしますが、今は便利なグッズも多く販売されています。
それらのグッズをうまく活用しながら、今回ご紹介した爪切りのアイデアをぜひ実践してみてくださいね!
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家