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犬用のご飯台は、人間が座敷で使う膳のようなものです。
犬は、ドッグフードのように簡単に飲み込めるサイズの食べ物は噛まずに丸飲みします。慌てて食べてしまうと、未消化のフードを吐き出したり、むせたりしてしまいます。
そのようなときは、犬にとって食べやすい姿勢が保てるご飯台を検討してみましょう。老犬や気管の弱い犬のサポートにも役立ちます。
この記事では、ご飯台を使うメリットと選び方、おすすめのアイテムを7つ紹介します。
犬用のご飯台を使ったほうがいい理由
愛犬にご飯台を用意すると、どのような良いことがあるのか解説します。
犬にとって食べやすい姿勢が保てる
愛犬が食べやすい高さで食事ができるので、吐き戻しや誤嚥のリスクを減らせます。
四足歩行の犬の食道は地面と平行になっていて、横紋筋と呼ばれる筋肉を動かして食べ物を異に運びます。頭を下げたままだと食道内で食べ物が渋滞し、横紋筋に負荷がかかります。それにより、吐き戻しや誤嚥のリスクが高まるのです。
床より高い位置にあるご飯台は、犬にとってベストな姿勢を保ったまま食事ができるのでおすすめです。
食べこぼしを軽減する
床に向かって頭を下げるほど、食べ物や水が口からこぼれやすくなります。
犬はフードや水を飲み込むたびに頭が上下するので、フードボウルの周りが汚れます。飛び散ったフードを、床を舐めながら食べるのは衛生的ではありません。
短頭犬種に分類されるパグ、ボストンテリア、シーズー、ボクサーなどは、マズル(口から鼻先にかけての部分)ごとフードボウルに顔を突っ込むかたちになるので、顔回りも汚れてしまいます。
ご飯台は床から少し高い位置に食事を置けるので、食べこぼしや顔回りの汚れを軽減できます。
足腰の弱った老犬をサポート
骨や関節に問題を抱えている老犬が、食事するたび首を上下に動かすのは大変です。
犬によっては、食事がしにくいという理由だけで食欲が減退してしまいます。加齢により食べ物を胃に運ぶ力も衰えるため、上半身を起こし、頭を高くした姿勢で食べさせる必要があります。
老犬にご飯台を使うことで、前足や首への負担を軽減し、消化吸収を助けます。
気管や食道に疾患のある犬をサポート
犬が頭を下げて食事する動きが負担になる疾患がいくつかあります。
ご飯台を使用することで、気管や食道に疾患を抱えている犬の食事をサポートできます。
【疾患の例】
- 巨大食道症(食道拡張症)…食道が拡張して運動性が低下する
- 気管虚脱…気管が変形して呼吸障害がおこる
重症の場合は流動食を用意し、重力で胃に食べ物が届くよう、飼い主さんが縦抱きするなどして食事を与えます。
自力で食事できる場合は、ご飯台を用意して、高い位置で食事や水を摂取できるようサポートします。
犬用ご飯台の形状は2タイプ
犬用のご飯台は、大きく分けて「一体型」と「セパレートタイプ」の2つがあります。
一体型
一体型のご飯台は、フードボウルと台座がセットになっているタイプです。
犬によってはフードボウルがあちこち移動するくらいガツガツ食べるので、しっかり固定されている一体型は安定感があります。
セパレートタイプ
フードボウルと台座が別々になっているタイプです。
普段使っているフードボウルを置けるサイズを選べば、台座のみの購入で済みます。天板や足部分に滑り止め加工が施されている商品がほとんどです。
犬用ご飯台の選び方とは?
愛犬用のご飯台を選ぶとき、何を基準にして選べば良いのか解説します。
愛犬に合った高さ
首を少しだけ下げた状態で食べられる高さがベストです。愛犬の口の高さから、10cmほど低いご飯台を選ぶと失敗がありません。
高さや角度を調整できるタイプを選ぶと、長く使用できます。
がっつきに耐える安定性
ガツガツ元気に食べる子には、一体型、セパレートタイプ問わず、台座が安定しているデザインを選びます。
プラスチック素材やワイヤースタンドの台座だと軽量なので、愛犬がご飯を食べる際に動いてしまう恐れがあります。重さのある樹脂製や木製を選びます。選ぶと安定感があって良いでしょう。
お手入れしやすく衛生的か
ご飯台を使うことで食べこぼしは軽減できますが、ご飯台自体は汚れていきます。
複雑な構造だと洗いにくいので、いつも清潔に保てるよう、なるべくシンプルなデザインを選びましょう。
一体型の場合は、フードボウルの素材にも着目します。ステンレスや陶器は汚れを落としやすいので、いつも衛生的に保てます。
おしゃれな犬用のご飯台おすすめ7選
デザインや素材に優れている、おすすめのご飯台を7つ紹介します。
1.ドギーマン「洗える 外せる ドッグダイニング」
天板を取り外して洗えるご飯台です。持ち運び用の取っ手が付いており、高さは4段階調整できます。
取り付け位置を前後で変えればフードボウルを傾けて設置できるため、食事が手前に集まりより食べやすくなります。
天板にある滑り止めの突起がフードボウルの底面を捉えるので、ガツガツ食べても動きにくいです。
サイズ | S:幅38×奥行23×高さ19cm/M:幅43×奥行29×高さ24cm |
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重量 | S:1kg/M:1.5kg |
原材料 | MDF、ABS樹脂、TPR、天然木 |
高さ調整 | S:7・9・11・13cm/M:8・11・14・17cm |
▶ドギーマン「洗える 外せる ドッグダイニング S」はこちら
2.ペティオ「高さも角度も変えられる 食事台」
高さを4段階、天板の角度を約10度傾けることができるご飯台です。
工具を使わずに、付属のピンを差すだけで簡単に組み立てられます。2つの台座が並んでおり、分けて1つずつ個別に使うこともできます。
天板が外せるのでお手入れも簡単、台座の下に敷ける滑り止めマットが付属されています。
サイズ | 単体:約幅20×奥行17×高さ17cm/連結:約幅38.5×奥行17×高さ17cm |
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重量 | 約735g |
原材料 | 本体:ABS樹脂/スベリ止めマット:塩化ビニル樹脂 |
高さ調整 | 8・11・14・17cm |
3.マルカン「ペットのツイン食器」
2つのステンレス製フードボウルが並んだ、一体型のご飯台です。
丸ごと水洗いできてお手入れ簡単。台座の足にスベリ止めゴムが付いているので、食事中も動きにくく、床のキズも防げます。
サイズ展開 | S・M |
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サイズ | S:幅24.3×奥行11.7×高さ5.5cm/M:幅29.3×奥行13.7×高さ6.3cm |
重量 | S:246g/M:332kg |
原材料 | 食器:ステンレス/スタンド:スチール、クロムメッキ/すべり止め:ゴム |
高さ調整 | なし |
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4.リッチェル「ペット用 木製台座 ダブル」
2段階の高さ調整ができる、セパレートタイプの木製ご飯台です。天板には直径19cmまでのフードボウルが2個並べられます。
シンプルなデザインなのでお手入れも簡単。天板の位置を移動させるのではなく、足のパーツを追加して高さ調整するので、安定感が違います。
カラー展開 | ホワイト・ブラウン |
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サイズ | 単体:幅41.5×奥行22×高さ9cm/脚取り付け時:幅41.5×奥行22×高さ16cm |
重量 | 1.4kg |
原材料 | 合板、集成材、他 |
高さ調整 | 7・14cm |
5.良木工房YOSHIKI「竹製 ペット用ご飯台」
木目が美しい、温かみのある一体型ご飯台です。
台座は抗菌・防臭に優れた天然竹を採用、フードボウルはステンレス製なので汚れが落ちやすく、いつでもきれいを保てます。
高品質のハンドメイド製品なので、丈夫で安定感抜群です。
サイズ | 幅39×奥行19×高さ10cm |
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重量 | 約1.4kg |
原材料 | 本体:天然竹(スタンド部)/ボウル:ステンレス |
高さ調整 | なし |
6.丸利玉樹利喜蔵商店「appetit 犬用丸」
色違いのフードボウルがおしゃれな、一体型ご飯台です。陶器製なので、電子レンジや食洗器にも対応、飼い主さんにうれしい仕様になっています。
スタンドには滑り止めが付いており、取っ手付きのスタンドなので持ち運びに便利です。
サイズ展開 | S・L |
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サイズ | S:幅30×奥行13×高さ7cm/L:幅32×奥行13×高さ8.4cm |
重量 | S:665g/L:712kg |
原材料 | 脚:鉄/器:陶器 |
高さ調整 | なし |
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▶丸利玉樹利喜蔵商店「appetit 犬用丸 L」はこちら
7.ペッツルート「フリーフリー食器」
食べやすさを重視した、小型犬向けのご飯台です。自由自在に傾けられるので、犬種を選びません。
台座はやわらかく弾力のあるシリコン素材を採用、滑りにくいので、フードボウルと床をしっかり固定します。フードボウルは、食事中にフードが広がらないよう卵型になっており、重さもしっかりとつけてあるので安定しています。
サイズ | 幅16×奥行16.5×高さ10cm |
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重量 | 370g |
原材料 | 本体:ポリプロピレン/スタンド:エラストマー |
高さ調整 | なし |
まとめ:犬用ご飯台で愛犬の健康を維持
愛犬が健康なうちからご飯台を使うことで、腰や首の負担を軽減できます。お手入れが簡単なアイテムを選べば、食べ終わりにサッと洗えていつも清潔・安心です。
もし、愛犬が水やご飯をこぼすなど食べにくそうにしていたら、体高や性格に合ったご飯台を選んでみてくださいね。
犬も人間も、健康管理の基本は食生活。食事内容だけではなく、愛犬が快適に食事ができる環境を整えてあげましょう。
この記事を書いたペットとの暮らしの専門家
AMILIE 愛犬・愛猫家とくらす住まいの専門家
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